カリフォルニアの葡萄品種
過去数年間、葡萄品種の人気には入れ替わりがありました。シャルドネとカベルネ・ソーヴィニョンは、今だに最も人気があり、メルローとジンファンデルがそれに続きます。ピノ・ノワール、シラー、プティ・シラー、ソーヴィニョン・ブラン、ピノ・グリ、ヴィオニエといった品種は、明らかにカリフォルニアでは注目度を高めています。
2004年のカリフォルニアの葡萄作付面積は、1999年よりも7%減少し、208,000ヘクタールとなりました。1990年代末の植栽ブームを終え、今では供給のバランスが需要にちょうど均衡しています。
赤と白の品種の割合は、赤ブドウ品種の方が高くなりました。作付けのほぼ60%は赤ブドウ品種で、40%割が白ブドウ品種です。5年前は、赤ブドウ品種56%、白ブドウ品種44%でした。
以下は、2004年の品種別作付面積と5年間の変化率です。これに各品種の人気の変化が一覧できます。合計作付面積と品種ごとの作付面積は、各団体から収集したものですから、多少、差が生じることもあります。
最も重要な赤ブドウ品種
2004
 
 
ヘクタール
過去5年間の推移
カベルネ・ソーヴィニョン
30.300
+19%
メルロー
21.700
+12%
ジンファンデル
20.600
-2%
ピノ・ノワール
9.700
+54%
シラー
7.100
+69%
ルビーレッド
4.500
-15%
バルベラ
3.400
+31%
グルナッシュ
3.100
-35%
ルビー・カベルネ
2.700
-23%
プティ・シラー
2.200
+69%
カリニャン
1.800
-42%
カベルネ・ソーヴィニョンフラン
1.400
+8%
サンジョヴェーゼ

900

-36%
カベルネ・ソーヴィニョン
カベルネ・ソーヴィニョンは赤品種の王様といわれますが、カリフォルニアでも同様です。1976年、ジャーナリストのスティーヴン・スパリエ氏によってフランスとカリフォルニアの最高峰のワインを比較する試飲会がパリで開催され、ナパヴァレーの1972年スタッグスリープ・ワインセラーズが一位を獲得。カリフォルニア産“キャブ(カベルネ・ソーヴィニョンの略称)”の実力が世界の舞台で認められました。カリフォルニア産のカベルネ・ソーヴィニョンはフルボディで、ブラックベリーやチェリーなど濃い色の果実を思わせる風味が豊かです。これらのほとんどは、しっかりとしたタンニンと構成、収斂性を備え、10~20年以上の熟成が可能です。
メルロー
メルローはヴィティス・ヴィニフェラ種の中でも歴史の古い品種です。カリフォルニアでは、その成長は目を見張るものがありました。1972年にはメルローの生産者はわずか4軒でしたが、1980年には66、今日では300以上のワイナリーがその生産に携わっています。カリフォルニア産メルローは、普通の色合いから深い赤色を呈し、ハーブ、カシス、チェリーのニュアンスを含んだ真に果実味溢れる香りと風味の印象を与えます。若いメルローは、カベルネ・ソーヴィニョンよりもソフトでまろやかさが感じられ、その豊かさと複雑味は長い余韻となります。

ジンファンデル
1850年、カリフォルニアに初めて植えられたジンファンデルは、カリフォルニアならではの葡萄品種です。カリフォルニア大学ディヴィス校のメレディス教授によるDNA(遺伝子)検査では、ジンファンデルとプリミティーヴォが遺伝子的に同品種ということが判明しました。これは疑う余地もありません。DNA検査ではまた、ジンファンデルがクロアチア産の品種、ツールイェナックと同一であることも解明しています。しかし、ジンファンデルとプラヴァッツ・マリとは同品種ではありません。ジンファンデルはクロアチア産のドブリチックと同様にプラヴァッツ・マリの親株だと言われています。だからといって、ジンファンデル、プリミティーヴォ、ツールイェナックが100%同一品種ということにはなりません。クローンの違い、畑での栽培法の違い、さらにはもっと大きな違いとして醸造テクニックの違いがあるからです。ですから、DNAの構造は同じでも、それぞれが全く異なるワインを生み出すわけです。
 
ジンファンデルはとても対応性のある葡萄品種です。爽快でやや甘口、夏のピクニックに最適なホワイト・ジンファンデルから、果皮との接触を長く行う発酵、二次的なマロラクティック発酵、オークの小樽で熟成させたリッチでフルボディな赤ワインまで多様なスタイルのワインに仕上げることができます。 

ジンファンデルについての詳細は、ZAP(ジンファンデル・アドヴォケーツ&プロデューサーズ)のウェブサイトをご覧ください。ZAPはジンファンデルのユニークさを保護するために1991年に創立された非営利団体です。この団体は、ジンファンデルに関するリサーチを支援し、試飲会を通してジンファンデルを啓蒙しています。毎年、サンフランシスコで開催されるZAP試飲会は、1万人以上の参加者で賑わいます。
www.zinfandel.org

ピノ・ノワール
ピノ・ノワールは1885年にカリフォルニアへ渡ってきましたが、栽培も醸造も非常に厄介な品種であるために、葡萄栽培家や醸造家は積極的に受け入れませんでした。ピノ・ノワール種から造られるワインは、デリケートで個性に溢れ、美味しい複雑な味わいと長い余韻が特徴です。冷涼な気候に合った品種であるピノ・ノワールは、カーネロス、ロシアンリヴァー・ヴァレー、モントレー、サンルイス・オビスポ、サンタバーバラといった、カリフォルニアでも沿岸地域の産地でとてもよい成果が得られています。

シラー
シラー(もしくはシラーズ)はカリフォルニアでは古くから栽培されてきました。グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェードルといったローヌ系品種と一緒に、シラーはジェネリックの赤ワインの生産にずっと昔から長い間、使われていました。1970年代になって、一部の情熱溢れる醸造家たちがシラーの老樹を探し求め、その穂木から葡萄を栽培し、プレミアムクラスのワインを生産し始めました。カリフォルニア産のシラーはパワーがあり大胆で、熟成の可能性を備えています。深い色合い、濃色の果実を思わせる味わいには土やスモーク、胡椒のニュアンスが感じられ、複雑味があります。ローヌ・レンジャーズは、シラーのようなアメリカ産のローヌ系品種ワインについての情報を提供する教育団体として創立されました。詳細はローヌ・レンジャーのウェブサイトwww.rhonerangers.com)をご覧ください。

最も重要な白ブドウ品種
2004
 
 
ヘクタール
過去5年間の推移
シャルドネ
39.000
-6%
フレンチ・コロンバード
12.000
-34%
ソーヴィニョン・ブラン
6.200
+13%
シュナン・ブラン
4.600
-46%
ピノ・グリ/ピノ・グリージョ
2.900
+480%
マスカット・オブ・アレキサンドリア
1.300
+38%
ヴィオニエ
900
+50%
ホワイト・リースリング
800
+0%
マルヴァジア・ビアンカ
700
+40%
ゲヴュルツトラミナー
600
-14%
セミヨン
400
-35%
シャルドネ
カリフォルニアではシャルドネは最も広く栽培されている葡萄品種で、コースタル(沿岸)地域ではとてもよい成果を出しています。樽発酵したカリフォルニア産シャルドネは、ふくよかで、洋ナシ、リンゴ、メロン、ピーチの凝縮された風味にバターやオークのニュアンスが加わります。しかし、ここ数年間は、フレッシュでオークをほとんど使わないデリケートな新しいスタイルのシャルドネを造るワイナリーが増えてきました。

フレンチ・コロンバード
フレンチ・コロンバードは低価格なデイリーワインの生産に使われています。栽培面積は今でもかなり広いのですが、その重要性は次第に薄れてきています。

ソーヴィニョン・ブラン
ソーヴィニョン・ブランは、その個性溢れる風味と引き締まった綺麗な酸味が特徴です。カリフォルニアで最初にソーヴィニョン・ブランが栽培されたのは100年以上も昔。サンフランシスコに近いリヴァモア・ヴァレーの小石の多い畑でした。ワインの風味は一般に果実味が豊かでかすかに青草のようなハーブを思わせるニュアンスがあります。

シュナン・ブラン
シュナン・ブランは、主にセントラルヴァレーで栽培され、低価格なデイリーワインの生産に使われます。コースタル(沿岸)地区のワイナリーでは、ヴァラエタルワインとしてシュナン・ブランを生産しているところも数多くあります。ワインのアロマと風味はデリケートで、新鮮なメロンによく例えられます。酸味があり、軽く引き締まっているため、リフレッシュ感のあるワインとして知られています。

ピノ・グリ
ピノ・グリ、またはピノ・グリージョは、その名が意味するように収穫時の果皮はピンクがかった灰色ですが、白ブドウ品種と見なされます。アロマや風味は高いのですが、いとこ関係にあたるピノ・ブランよりも自然な酸が低い品種です。ですから、ピノ・グリは果実味が豊かでまろやかに仕上がるため、風味の複雑な食事によく合います。カリフォルニア産のピノ・グリは、一般にオーク樽での熟成を避けたものが多く、明らかに人気の高まっている品種です。

スパークリングワイン
葡萄品種ではありませんが、カリフォルニア産のスパークリングワインは紹介に値するワインです。主にピノ・ノワール種とシャルドネ種から造られる高品質なスパークリングワインは、シャンパーニュ地方と同じ手法を使い、カリフォルニアでも冷涼な産地の葡萄から造られます。シャンパーニュの生産者(モエ&シャンドン、テタンジェ、マム、ロデレール)とスペインのカヴァの生産者(グロリア・フェラー、コドーニュ)は、1970年代初期、カリフォルニアの地を完璧な葡萄栽培の適地と認め、高品質なスパークリングワインの生産を開始しました。

デザートワイン
もう一つのワインカテゴリーとして挙げられるのが、デザートワインです。カリフォルニアでは多くのワイナリーでレイトハーヴェストのリースリング、マスカット、セミヨン、ゲヴュルツトラミナー、ヴィオニエ、ソーヴィニョン・ブランといった品種からデザートワインが生産されます。中には、葡萄の実を萎びさせるボトリティス(貴腐菌)の影響を受け、糖分と風味が凝縮したものもあります。

メリタージュワイン
最後に、メリタージュワインについて。カリフォルニアワインのほとんどは、そのワインの75%以上がある一品種で構成されていれば、ヴァラエタルワインとして葡萄品種名がラベルに表示されます。しかし、ワインメーカーのなかには、数種類の葡萄品種をブレンドしたほうが、畑の特徴をより表現できると信じる人もいます。しかし、この75%の規定があるために、こうしワインはプロプライアタリー名(生産者が任意につけるワイン名)、もしくはシンプルにテーブル・ワインとラベルに表示されます。この新しいカテゴリーのワインを、ジェネリックワインと区別するために、1988年に“メリタージュ”という呼び名が選ばれました。メリタージュワインと呼ばれるには、伝統的なボルドーの葡萄品種で構成されなければいけません。赤葡萄品種であれば、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、マルベック、グロ・ヴェルド、カルムネール。白葡萄品種は、ソーヴィニョン・ブラン、セミヨン、ソーヴィニョン・ヴェールです。メリタージュのカテゴリーに入らないブレンドとして、人気の高いローヌ品種もあります。
詳細は、メリタージュ協会のウェブサイトwww.meritagewine.org)をご覧ください。

California WINES
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